根津美術館

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予告 企画展
はじめての古美術鑑賞
写経と墨蹟
2025年5月31 日(土)~7月6日(日)
企画展 はじめての古美術鑑賞 写経と墨蹟

休館日 毎週月曜日
開館時間 午前10時~午後5時(入館は閉館30分前まで)
入場料 オンライン日時指定予約
一般1300円
学生1000円
*障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
会場 根津美術館 展示室1

写経と墨蹟。一見しただけでは、難しそうと思われるかもしれません。写経は仏教の経典を書写したもの、また禅僧の書である墨蹟の多くは禅の心得が書かれています。確かに、その内容は決して易しくありません。しかし、ともに仏教に基づきながら、ひたすらに書き写された整然とした書と、書き手の個性までもが表れた大胆な筆跡、その対照的な書の魅力に導かれて一点一点を丁寧にみてゆくと、どこかに「推せる」ポイントが見つかるのではないでしょうか。
 このたびの展覧会では、これら二つのジャンルの作品を、展示室を二分してともに並べることで、まずはその造形的な違いを目で見て実感していただきます。展示品は、当館で所蔵する国宝や重要文化財が中心となります。これらの作品は何が、どのように優れているのでしょうか。書としての見どころや歴史的な重要性などの鑑賞ポイントを、専門用語もわかりやすく解説しながらご紹介します。  名品によって、写経と墨蹟の鑑賞を始めてみましょう。


展示作品

国宝
観普賢経 (無量義経・観普賢経のうち)
1巻 彩箋墨書
日本・平安時代 11世紀
根津美術館蔵
細かい金箔を散らし、色の異なる染紙を交互に継いだ華やかな装飾経。両巻は同一筆者で、温雅な和様の書風を呈す。書と料紙の調和美に優れた 、平安後期の名品である。。
重要文化財
華厳経 巻第四十六(二月堂焼経)
1巻   紺紙銀字
日本・奈良時代 8世紀
根津美術館蔵
六〇巻本の「華厳経」を書写した二月堂焼経は、奈良時代の現存する唯一の紺紙銀字経である。この1巻は、火災にあいながらも巻首から巻末まで本紙が揃っている点も大変貴重である。
重要文化財
一山一寧墨蹟 進道語
1幅 紙本墨書
日本・鎌倉時代 正和5年(1316)
根津美術館蔵
中国僧の一山一寧が、京都・南禅寺の住持をつとめていた際、日本僧の固山一鞏に与えた一幅。一山は、より一層修行に励むようにと、固山を鼓舞した。流れるようによどみなく書かれた、見応えのある草書である。
重要文化財
無学祖元墨蹟 附衣偈断簡
1幅 紙本墨書
日本・鎌倉時代 弘安3年(1280)
根津美術館蔵
中国僧無学祖元が、その教えを正しく受け継いだ証として日本僧一翁院豪に法衣を授け、それを宗教的な詩である偈に詠んだもの。中国・宋時代の書風を伝え、無学の遺墨のなかでも優品である。