根津美術館

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予告 企画展
綾錦
近代西陣が認めた染織の美
2025年12月20日[土]〜2026年2月1日[日]
企画展	綾錦 近代西陣が認めた染織の美

休館日 毎週月曜日 ただし1月12日(月・祝)は開館、翌火曜休館。*12月27日〜1月5日は年末年始休館
開館時間 午前10時~午後5時(入館は閉館30分前まで)
入場料 オンライン日時指定予約
一般1300円
学生1000円
*障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
会場 根津美術館 展示室1・2

西陣織物館(現・京都市考古資料館)では、大正4年(1915)から約10年間にわたり京都周辺の著名な寺院のほか、当時の染織コレクターから借用した染織品を陳列する展覧会が開催されました。いにしえの名品秘宝の展観は好評を博したといいます。そして展示品の中から特に優れた作品を選定し、版画とコロタイプで意匠を記録した染織図案集が発刊されました。それが『綾錦』です。
本書の能装束や古更紗の巻には、出品者として当館の基礎を築いた初代根津嘉一郎(1860~1940)の名を数多く見出すことができます。これにより大正期に嘉一郎が染織品のコレクターとして知られていたこと、さらには掲載図案により当時の所蔵品が判明するのです。
本展覧会では、『綾錦』に掲載された嘉一郎の所蔵品のうち、現在確認できる20点を展観します。近代の西陣で認められたその染織コレクションの粋をお楽しみください。


展示作品

縫箔 白地青海波に扇面散模様
日本・江戸時代 17〜18世紀
根津美術館蔵
とりどりの色糸で縫いあらわした植物模様を収めた扇面を全体に散し、その間を摺箔の青海波模様で重点した縫箔。『綾錦』6巻には5ページにわたって本作の全体・部分像が取り上げられ、注目度が伺われる。
綾錦
西陣織物館編
日本・大正5年(1916)〜同14年(1925)
根津美術館蔵
大正5年から14年にかけて、京都の美術書店・芸艸堂(うんそうどう)から刊行された全11冊の染織図案集 (内1冊は古鏡号)。画家や図案家の模写を下絵とする細密な版画に加え、その装幀のためだけに織り出された表紙も見どころ。
縫箔 紅浅葱段枝垂桜尾長鳥模様
日本・江戸時代 18世紀
根津美術館蔵
身頃には枝垂桜を背景に舞い遊ぶ優美な尾長鳥、裾には愛らしい菫と蒲公英をあしらい、三色に染め分けた地には、摺箔で白地に立涌、浅黄地に流水、紅地に唐草と模様を変えてあらわす。本作は能装束の意匠を収めた『綾錦』第6巻に掲載。
縫箔 茶地立涌雪持松模様
日本・桃山時代 17世紀
根津美術館蔵
豪壮な雪持松が桃山時代の雰囲気を伝える子方の縫箔。1913年(大正2)発行の「西本願寺大谷家売立目録」に同作と思しき作品名が掲載されている。