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終了企画展
モノクロームの冒険
日本近世の水墨と白描
2020年9月19日(土)~11月3日(火・祝)
モノクロームの冒険 日本近世の水墨と白描
休館日 9/21日(月・祝)を除く毎週月曜日、9/23(水)
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料 一般1100円 学生800円 *障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
会場 根津美術館 展示室1・2

墨は、東洋において、文字を書く際の主たる材料であると同時に、書と密接に関わって展開した画(絵画)にとっても最重要の材料であり続けてきました。そうした墨で描かれる絵画は大きく、濃淡や暈(ぼか)し、抑揚のある描線を駆使する水墨(すいぼく)画と、均質な細い線を主とする白描(はくびょう)画に分けることができます。
本展は、墨の可能性をそれぞれ追求してきた水墨と白描、その表現の魅力を、日本近世の作例によってご覧いただくものです。画家たちは、趣向を凝らした水墨で個性を競い合い、あるいは、ストイックな白描で観る者を清浄な境地に誘います。

展示作品

主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。

重要美術品
赤壁図屏風(部分) 長沢芦雪筆
日本・江戸時代 18世紀 根津美術館蔵
巨大な画面に、中国の詩人・蘇軾が長江の名勝で遊ぶ様子を描く。円山応挙の高弟ながら、型を破った個性派・長沢芦雪(1754〜99)の卓越した水墨技を堪能できる作品である。
鷲鷹図屏風 曾我宗庵筆
日本・江戸時代 17〜18世紀 根津美術館蔵
メリハリの効いた水墨と劇画的とも言える表現が目を引く鷲と鷹。筆者の曾我宗庵は不詳ながら、その名から、桃山時代に始まる鷹図を得意とした流派・曾我派の画家と考えられる。
源氏物語画帖(部分) 伝 住吉具慶筆
日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵
『源氏物語』の名場面を描いた色紙をアルバムに仕立てた作品のうちの1図。細い墨線が小画面に緻密な絵画世界を作る。モノクロームとはいっても、このように部分的に色や金も加えた作品も多い。
納涼図(部分) 冷泉為恭筆
日本・江戸時代 19世紀 根津美術館蔵
泉殿で涼む3人は親子だろうか。復古大和絵派の冷泉為恭(1823〜64)は、均質な墨線を本質とする白描に、流麗な動きやニュアンスを与えた。