根津美術館

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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、企画展「茶入と茶碗 ―『大正名器鑑』の世界―」は中止とさせていただきます。なにとぞご了承ください。
企画展
茶入と茶碗
『大正名器鑑』の世界
2020年5月30日(土)~7月12日(日)
茶入と茶碗『大正名器鑑』の世界
休館日 毎週月曜日
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料 一般1100円 学生800円 *20名以上の団体、障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
会場 根津美術館 展示室1・2

古くから茶の愛好者に大切に扱われてきた茶入。手に取ることで、一層愛着が増す茶碗。茶入と茶碗は、今日の茶の湯で最も人気の高い道具と言えるでしょう。
この二つの道具が重視されている理由のひとつに、大正10年(1921)より刊行が始まった『大正名器鑑[たいしょうめいきかん]』(全9編11冊)の存在があります。全9編11冊にも及ぶこの本では、875点もの茶入と茶碗(天目を含む)の名品が取り上げられ、それらの観賞の指針が明確に示されました。
刊行百年を記念した本展覧会は、第一章で館蔵の茶入と茶碗を中心に『大正名器鑑』の成立過程を概観し、第二章ではその刊行関連行事で用いられた作品を通して、編者の高橋義雄(1861〜1937、号箒庵[そうあん])と当館のコレクションの礎を築いた初代 根津嘉一郎(1860〜1940、号青山[せいざん])の友情の証をご覧に入れます。

展示作品

主な展示作品のご紹介です。

重要文化財
肩衝茶入 銘 松屋 (島津忠重旧蔵)
福州窯系 中国・南宋~元時代 13~14世紀 根津美術館蔵
唐物の肩衝[かたつき]形は茶入の中でも最も重んじられる。『大正名器鑑』では第一編の冒頭に置かれた。なかでも、背の低さと、胴の強い張りが珍しく、古くから知られる本茶入は、9ページにも渡って取り上げられた。
重要文化財
鼠志野茶碗 銘 山の端 (根津嘉一郎旧蔵)
美濃 日本・桃山~江戸時代 17世紀 根津美術館蔵
歪みのある形や大胆な文様が魅力的な桃山様式の鼠志野[ねずみしの]の茶碗。大正9年(1920)7月7日、青山の根津邸で箒庵による本茶碗の調査および撮影がなされた。
重要文化財
雨漏茶碗 (酒井忠正旧蔵)
朝鮮・朝鮮時代 16世紀 根津美術館蔵
薄作りでしっとりとした肌は、雨漏[あまもり]茶碗の最高峰とされる。『大正名器鑑』刊行時は姫路の酒井家所蔵であったが、後に根津青山の手に渡った。
大正名器鑑(初版本)
高橋義雄(箒庵)編 日本・大正10年(1921)~昭和2年(1927) 根津美術館蔵
大正10年から約5年間で、全9編11冊および索引を刊行。初版本400部は、引き出し付きの漆塗り木箱2箱に納められた。助手・高橋龍雄(梅園)収集の文献資料や、長谷川清七郎の写真、川面義雄の木版彩色図版も見どころ。