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終了特別展
井戸茶碗 戦国武将が憧れたうつわ
2013年11月2日(土)~12月15日(日)
特別展 井戸茶碗 戦国武将が憧れたうつわ
休館日 月曜日 ただし11月4日(月・祝)は開館し、翌5日(火)休館
開館時間 午前10時‐午後5時
(入場は午後4時半まで)
入場料 一般1200円、学生[高校生以上]1000円
*中学生以下は無料
*コレクション展「日本中世の水墨画」の会期中(2013年9月11日?10月20日)、ミュージアムショップにて前売り券(各100円引き)を販売します。
会場 根津美術館 展示室1・2

 井戸茶碗とは、16世紀頃に朝鮮半島から渡来した高麗茶碗と呼ばれる茶碗の一種です。我が国では桃山から江戸時代そして現代でも、侘び茶の道具として高い賞玩をうけています。一見素朴な風情の茶碗が、なぜ戦国武将を魅了し、利休、遠州、不昧などの茶人の心を引き付けたのでしょうか。
 国宝「大井戸茶碗 銘 喜左衛門」をはじめとする井戸茶碗の名品約70点を展示し、その謎を探ります。

展示作品

主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。

陶磁国宝
大井戸茶碗 銘 喜左衛門
朝鮮・朝鮮時代 16世紀 大徳寺孤篷庵蔵
大井戸茶碗の中でも第一の名作で、井戸茶碗としては唯一の国宝。ゆったりとおおらかな姿から一転して高台は荒々しく、力強い姿を見せている。松平不昧(まつだいらふまい)の「雲州蔵帳(うんしゅうくらちょう)」には大名物(おおめいぶつ)とされている。後に夫人が京都・大徳寺孤篷庵に寄進され、以来同寺に伝わる。
陶磁重要文化財
井戸茶碗 越後  
朝鮮・朝鮮時代 16世紀 静嘉堂文庫美術館蔵
「越後殿井戸」(えちごどの いど)と中箱蓋裏にあることから「越後」と呼ばれるが、誰であるかは不明。外に五段の轆轤目(ろくろめ)が力強くたち、胴の一方の数条の青みを帯びた釉(ゆう)が景色となっている。
陶磁重要文化財
青井戸茶碗 銘 柴田
朝鮮・朝鮮時代 16世紀 根津美術館蔵
大きく開いた姿の美しい茶碗である。内側にはゆったりと轆轤(ろくろ)目がまわり、外側には5本の箆(へら)目が強く施されている。釉は淡い枇杷(びわ)色を呈しているが、一部で青味が表れ、ところどころに釉が飛んで青白い流れとなっている。見込みは大きく渦状になり、その周りに目跡が大きく5つ残り、高台畳付きにも5つ認められる。織田信長から柴田勝家が拝領したため、「柴田」の呼称がある。幕末には大坂の千種屋平瀬家に入り、明治36年に藤田家に移り、のち根津嘉一郎の有するところとなった。
陶磁
小井戸茶碗 銘 忘水
朝鮮・朝鮮時代 16世紀 根津美術館蔵
忘水(わすれみず)とは、野中の人目に触れぬところを流れている水のこと。なめらかな釉膚は数ある井戸のなかでもことに優美で、小堀遠州(こぼりえんしゅう)が所持したことでも知られる。