- 日本・時代 17世紀
- 絹 1領
- 丈155.0cm 裄66.3cm
- [70220]
白綸子(りんず)地に、縫い締め絞りの技法で藍と白の石畳模様をあらわし、全体に将棋の駒を散らしている。駒形は鹿子(かのこ)の技法を用い、文字は色糸や金糸の刺繡である。縫い締め絞りは、文様の輪郭線を縫い、その縫い糸を強く引き締めて括り、染料に浸ける技法である。鹿子は絞り染の一種で、絹地を小さく指でつまんで糸で括って染め、乾燥したあとで糸を解くと白い粒のような模様があらわれる。この小袖のように背面左肩から裾に向って円弧を描くような構図や、斬新ともいえる大胆な模様はいわゆる寛文小袖の特徴で、寸法とともに江戸前期の特徴を見せている。
