堆朱牡丹文盆ついしゅぼたんもんぼん 「大明永楽年製」銘 中国・明時代 永楽年間(1403~25) 1枚 高4.3cm 口径32.4cm 底径24.5cm [50590] 太い玉縁をめぐらして、わずかに内側に抱え込んだ形をした円形の盆である。大きな牡丹花を中心に5つの牡丹花と重なり合う蕾や葉を見込み一面に配している。漆を何回も厚く塗り重ねたものに刀で文様を彫りあらわす、彫漆という技法で作られた盆である。上質の朱漆が厚く塗り重ねられ、深く彫り込まれた牡丹花の表現は写実的で、立体感に富んだ彫りがみごとである。底裏の左端に「大明永楽年製」の針刻銘があることから、明代永楽帝の頃に製作された宮廷向けの品であることが知られる。