新美術館の完成を機に、研究紀要の刊行を開始しました。
「此君(しくん)」とは竹の異名。新しい建物の内外に多くの竹が使用されていることにちなんで命名しました。
毎号、特集テーマを設けて、館蔵品や館員の専門分野における研究を発表してゆきます。
根津美術館紀要 此君 第14号
[特集]根津美術館の仏像―中国・朝鮮・日本の小金銅仏―
<収録内容>
根津美術館蔵「金銅鎚鍱五尊仏坐像」再考
附 根津美術館蔵金銅仏の蛍光X線分析の結果と所見 藤岡 穣
根津美術館蔵の銅造勢至菩薩立像について 神野祐太
根津美術館所蔵 北魏・普泰二年銘「菩薩三尊像」について 本田 諭
【館蔵品研究】三十六歌仙和歌短冊貼交屛風 野口 剛
【館蔵品研究】紫綸子地菊に菱繋向い鶴模様打敷 玉井あや
- 2023年
- B5版
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第13号
[特集]根津美術館の螺鈿
<収録内容>
南宋時代螺鈿に見る工芸と絵画の関係―「人物螺鈿八角合子」をめぐって 板倉聖哲
【調査報告】根津美術館所蔵螺鈿作品の木地構造 川畑憲子
根津美術館所蔵「楼閣人物螺鈿手箱」考―箱の構造と下地の材質 岡田文男
春日大盆と手力盆―春日大社由来の螺鈿のある祭器 永田智世
【館史研究】初代根津嘉一郎の蒐集品を戦災から護った二代根津嘉一郎 西田宏子
- 2022年
- B5版
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第12号
[特集]根津美術館の近世風俗図屛風
<収録内容>
根津美術館本「洛中洛外図屛風」の特徴と制作について 大塚活美
根津美術館所蔵「邸内遊楽図屛風」について―土佐派系町絵師が描く若衆茶屋での遊興 門脇むつみ
根津美術館所蔵「誰が袖図屛風」「誰が袖美人図屛風」に関する一考察―日本服飾史・染織史の視点から 小山弓弦葉
根津嘉一郎の屏風絵蒐集―山中商会・山中定次郎との関わりを中心に 野口 剛
【館蔵品研究】「白地青海波に扇面散文様縫箔」の製作年代に関する一考察 玉井あや
【館蔵品研究】「菩薩蒔絵香箱」をめぐって―明治十年前後の小川松民 永田智世
- 2021年
- B5版/154ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第11号
[特集]新・桃山の茶陶
<収録内容>
桃山モードの基盤ー三条瀬戸物屋街成立の歴史的前提 桜井英治
三条瀬戸物屋町からはじまるー近世京都の陶磁器流通 岡 佳子
京都三条瀬戸物屋町出土陶片ーその問題の所在 畑中英二
十六・十七世紀の瀬戸・美濃窯の焼き締め茶陶 下村奈穂子
【館蔵品研究】絹本着色 稚児大師像 本田 諭
【修理報告】木造 愛染明王坐像 岩崎靖彦 岩崎愛子 白原由起子
- 2020年
- B5版/176ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第10号
[特集]光村コレクションの諸相
<収録内容>
光村コレクションの拵にみる二、三の特徴について 多比羅菜美子
銀刀をめぐる考察 内藤直子
光村コレクションの甲冑 池田 宏
金工の書画ー光興・一乗・夏雄ー 松原 茂
光村利藻と竹内栖鳳ーコレクターと画家の、ある交流の形 青木隆幸
- 2019年
- B5版/144ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第9号
[特集]円山応挙
<収録内容>
応挙の円満院時代に関する一考察ー十八世紀前半の京都における絵画的営みの学習と作品制作ー 野口 剛
円山応挙筆「藤花図屏風」ー制作とその意味ー 加藤弘子
円山応挙の人物画における肖像表現から故事人物定型化への展開ー新出の「寿老人・竹に鶴図」を中心にー 樋口一貴
植松家関係資料研究ー応挙・応瑞書簡を中心にー 岡田秀之
- 2018年
- B5版/122ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第8号
[特集]「双羊尊」研究の現在
<収録内容>
根津美術館蔵「双羊尊」についてー購入の経緯を中心に 多比羅菜美子
二つの双羊尊ーエックス線CT撮影と画像解析について 荒木臣紀・宮田将寛
長江中流域で製作された青銅器三個に関する技法的検証ー二つの双羊尊と瓿 王 全玉・裴 嚴華
根津美術館・大英博物館蔵の二つの双羊尊の鋳造技術とその比較 三船温尚
高精細画像を利用した双羊尊文様の研究 廣川 守・深井 純
双羊尊を用いた祭祀儀礼ーその蒐集史および研究史を踏まえて 川村佳男
- 2017年
- B5版/172ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第7号
[特集]柴田是真
<収録内容>
是真絵画における工芸的側面 安村敏信
破笠細工と是真・乾也ー根津美術館所蔵「夕顔蒔絵板戸」をめぐって 永田智世
柴田是真における破笠細工の影響ーその淵源としての中国漆器を念頭に 多比羅菜美子
【修理報告】春日厨子の漆工保存修理について 岩元元・永井律子
- 2016年
- B5版/86ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第6号
[特集]井戸茶碗
<収録内容>
井戸茶碗再考 西田宏子
出土資料からみた朝鮮陶磁ー十六世紀以降を中心として 鈴木裕子
売立目録にみる井戸茶碗ー名称から知る様相 松村真希子
- 2015年
- B5版/188ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第5号
[特集]光琳画の展開と受容
<収録内容>
法橋叙任以前の光琳作品について 中部義隆
光琳の江戸下りの成果と意味 仲町啓子
八橋図屏風考ー燕子花図屏風からの図様継承をめぐる問題を中心に 野口 剛
奢侈と蕩尽へのあこがれー「八橋図」の受容と再生 玉蟲敏子
光琳芸術の軌跡ーシンポジウム・「燕子花図屏風」と「八橋図屏風」をめぐる検討の試み 河合正朝
- 2014年
- B5版/122ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第4号
[特集]春日信仰の絵画と史料
<収録内容>
法隆寺所蔵春日宮曼荼羅考ー春日宮曼荼羅の図様展開に関する試論 白原由起子
春日宮曼荼羅と社頭景観の史料 松村和歌子
中世春日社社記拾遺 藤原重雄・坪内綾子・巽 昌子
- 2013年
- B5版/120ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第3号
[特集]南宋の青磁
<収録内容>
南宋の青磁について 今井 敦
南宋の龍泉窯青磁ーその伝世の諸相ー 西田宏子
見直される境界空間 村井章介
- 2011年
- B5版/126ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第2号
[特集]新創開館記念シンポジウム 美術館をつくる—根津美術館の実践と提言
<収録内容>
[基調講演1]都市と美術館 隈 研吾
[基調講演2]夢と理想の美術館をつくる 西田宏子
[報告1]新施設整備計画の経緯と収蔵環境づくり 菅野元衛・太田昭彦
[報告2]「美術館」づくりに大切なこと 弥田俊男
[報告3]文化財の展示と保存環境
—街と人と自然と美術の出会いを支えるゾーニング計画 佐野千絵
[報告4]展示ケースに求められるもの 山内佳弘
[報告5]展示作品の光と波長 豊久将三
パネル・ディスカッション
- 2010年
- B5版/138ページ
- 4,000円
根津美術館紀要 此君 第1号
[特集]国宝「那智瀧図」—昭和の修理を終えて 【売切】
<収録内容>
国宝「那智瀧図」の修理から展示へ 西田宏子
「那智瀧図」修理についてーその方向付けと監修に立ち会って 濱田 隆
「那智瀧図」修理の経過とその技術 岡岩太郎
「那智瀧図」修理の結果とその絵画史上の意味 有賀祥隆
[討論]「那智瀧図」の修理をめぐって
- 2009年
- B5版/100ページ
- 4,000円