- 企画展
ほとけをめぐる花の美術 - 2019年2月28日(木)~3月31日(日)
休館日 | 毎週月曜日 |
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開館時間 | 午前10時~午後5時 (入館は午後4時30分まで) |
入場料 | 一般1100円 学生800円 *20名以上の団体、障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料 |
会場 | 根津美術館 展示室1・2 |
泥の中から伸び、水に触れることなく清らかな花を咲かせるハスは、“蓮華(れんげ)”と呼ばれ、仏教を象徴する花として知られています。「ほとけをめぐる花の美術」展は、この蓮華をはじめ、釈迦の生涯を見守った無憂樹(むゆうじゅ)や沙羅(しゃら・さら)、想像上の花である宝相華(ほうそうげ)や宝樹(ほうじゅ)、日本の聖地に咲く桜など、30数件の仏教絵画に描かれたさまざまな花をご覧いただく展覧会です。さらに、経箱、華鬘(けまん)、華籠(けこ)など、蓮華をあしらった工芸品約10件が、ギャラリーに華を添えます。 華麗な花をまとうビジュアル・イメージをともなうことで、仏教の教えは人々に心に鮮やかな印象を刻み、広まっていったのでしょう。
主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。
- 釈迦八相図(部分)
- 絹本着色 日本・鎌倉時代 13世紀 MOA美術館蔵
- 出産のため実家に向かう途中、麻耶夫人(まやぶにん)はルンビニの花園で休息する。美しい花を咲かせた無憂樹(むゆうじゅ)の枝に手を伸ばした瞬間、夫人の右脇からシッダ―ルタ王子が生まれる。のちに仏教の祖となる釈迦牟尼の誕生である。
- 愛染曼荼羅
- 絹本着色 日本・鎌倉時代 14世紀 根津美術館蔵
- 人々の和合を祈る密教修法の本尊。曼荼羅の周囲には、供養菩薩の間に蓮や宝相華を繋いだ唐草(からくさ)が巡り、外縁の四方向には赤い蓮華門が見える。金彩を添えた花葉の繊細な色使いが秀逸。
- 聖観音像
- 絹本着色 日本・鎌倉時代 13世紀 根津美術館蔵
- 蓮華を持つほとけとして、もっともポピュラーなのは観音菩薩。その蓮華は、これから花びらを広げようとする段階で、未敷蓮華(みふれんげ)とよばれる。この作例では、白い円相(月輪・がちりん)の中、蓮華座の赤が印象的である。
- 蓮池蒔絵経箱
- 木胎漆塗 日本・平安時代 12世紀 根津美術館蔵
- 二段重ねの経箱。その上面や側面は、穏やかな水面の上に花葉を伸ばす可憐な蓮華が研出蒔絵(とぎだしまきえ)で装飾される。シンプルな図案をゆったりと配す表現、金粉の粒子も古様である。
- 2019年3月8日(金)
- スライドレクチャー「雛道具と婚礼調度」
- 2019年3月15日(金)、
29日(金) - スライドレクチャー「ほとけをめぐる花の美術」
- 2019年3月23日(土)
- 講演会「ほとけをかざる―荘厳と花―」