HOME > コレクション > 染織 > 蜀江錦
蜀江錦しょっこうきん
奈良・法隆寺伝来の蜀江錦と呼ばれる経錦は数種が伝来する。いずれも鮮やかな赤地を特徴とし、この裂はそのうちのひとつである。格子の中に、連珠文に囲まれた花と唐草文をおさめた幾何学的な文様を織り出す。錦の生産地であった中国の蜀(四川省)で生産された赤地の錦と伝えられるもので、1300年以上の時を経てもなお華やかさを失っていない。法隆寺を荘厳する幡などに用いられた。経錦は二色以上の経糸で文様を織り出した錦である。