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竹雀図ちくじゃくず
古来「ぬれ雀」と称され、賞玩されてきた一幅である。枯木の枝に寄り添ってとまる2羽の雀。枝の下方の竹葉は淡墨で掻き消えるように描かれ、その周辺に雨滴をあらわす吹(ふ)き墨(ずみ)がほどこされている。雀の羽をあらわす水墨の滲みも、濡れそぼった様子と見て取れる。しっとりとした情趣に満ちた作品である。やはり足利将軍家に蔵され、牧谿画と伝承されてきた。