企画展
遊びの美- 2022年12月17日(土)~2023年2月5日(日)
休館日 | 毎週月曜日 ただし1月9日(月・祝)は開館、翌10日(火)休館 ※年末年始12月26日(月)から1月4日(水)まで休館 |
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開館時間 | 午前10時~午後5時。(入館はいずれも閉館30分前まで) |
入場料 |
オンライン日時指定予約 一般1300円 学生1000円 *障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料 |
会場 | 根津美術館 展示室1・2 |
「遊び」と聞いて、どのようなイメージが浮かぶでしょうか。歴史に目を向けてみると、公家が和歌の上達につとめた歌合や家の芸にまで高めた蹴鞠、武家が武芸の鍛錬として位置づけた乗馬や弓矢など、それらは単なる遊楽ではありませんでした。遊びは、人が楽しみながら社会の中でより良く生きる術を身に着ける手段であり、日々の暮らしに潤いを与え、生きるうえで欠かすことのできない存在なのです。
本展では文化としての遊びの諸相を、館蔵の絵画や古筆、なかでも屏風を中心にご紹介いたします。新春を迎えるにふさわしい、華やかな金屛風の競演をあわせてお楽しみください。
主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。
- 桜下蹴鞠図屏風(右隻)
- 6曲1双 紙本金地着色
- 日本・江戸時代 17世紀
根津美術館蔵 - 鹿革の鞠を蹴り、回数や姿勢の美しさを競う蹴鞠は、公家が屋外で楽しんだ代表的な遊び。飛鳥井流などの流派が形成されるほど、蹴鞠の技は高められた。本作品は満開の桜の木の下、邸前の庭で行われる蹴鞠の様子を描く。
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上東門院彰子菊合残巻(十巻本歌合)
伝 宗尊親王筆 - 1巻 紙本墨書
- 日本・平安時代 11世紀
根津美術館蔵 植村和堂氏寄贈 - 歌合は、左右のチームに分かれて歌の優劣を競う遊びであり、詠歌の上達が求められた。この一巻は、一条天皇の后であった上東門院彰子のもと、菊花の美しさを題材にして10番20首の歌が詠まれた歌合を記録したもの。初公開作品。
- 玉藻前物語絵巻
- 2巻のうち下巻 紙本着色
- 日本・室町時代 16世紀
根津美術館蔵 - 鳥羽院の寵愛した美女・玉藻前が、実は二尾をもつ老狐が化けたものとわかり、これを退治する物語。上総介・三浦介の両人が、狐をしとめるための武芸を磨く。先端にカバーを付けた矢で、馬上から犬を負う犬追物は、12~16世紀に武士たちが盛んにおこなった。
- 邸内遊楽図屏風
- 6曲1双 紙本金地着色
- 日本・江戸時代 17世紀
根津美術館 - 遊里の豪壮な建物の内部や庭で展開される、様々な遊興の様子を描いた屏風。江戸時代には庶民にも広まった『平家物語』を琵琶法師が語る様子も見える。