- 企画展
きらきらでん(螺鈿) - 2021年1月9日(土)~2月14日(日)
休館日 | 毎週月曜日 ただし、1月11日(月・祝)は開館、翌12日(火)は休館 |
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開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入場料 | 一般1300円 学生1000円 *障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料 |
会場 | 根津美術館 展示室1・2 |
輝く真珠層を持つ貝を文様の形に切り抜き、嵌め込んだり貼り付けたりして装飾する技法、螺鈿(らでん)。「螺」は巻き貝、「鈿」は貝で装飾するという意味です。アジア圏では漆工技法にも取り入れられ、主に夜光貝や鮑貝が用いられました。貝片の色は単なる白ではなく、内から放光するかのような青から赤のグラデーションのきらめきを持ちます。その貝と漆独特の美しい艶とで織りなされる世界は古来、人々を魅了してきました。
本展覧会では根津美術館の所蔵品を中心に、日本における螺鈿技術の受容と展開の歴史をたどりながら、中国大陸・朝鮮半島・日本・琉球の、きらきらの螺鈿の魅力をご堪能いただきます。
主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。
- 桜螺鈿鞍
- 日本・鎌倉時代 13世紀 文化庁蔵
- 華やかな中世の螺鈿鞍のひとつ。黒漆地に厚めの夜光貝で、満開の山桜が表される。鎌倉時代に極まった精妙細緻な貝の切り透かしが見事。螺鈿鞍は『平治物語』などの軍記物にも登場し、武将の美意識を垣間見ることができる。
- 楼閣人物螺鈿箱
- 中国・元時代 13~14世紀 根津美術館蔵
- 中国・元時代とする考えが主流ながらも、朝鮮・高麗時代の可能性も示唆されている。高麗螺鈿の遺例が希少な中、注目の作品。
- 樹下人物螺鈿硯屏
- 中国・元~明時代 14~15世紀 根津美術館蔵
- 古代中国の三聖人かと思われる人物が中央に表される。衣服の精細な模様の切り抜き、見る角度で色鮮やかに光る夜光貝。小品ながら薄貝螺鈿の魅力にあふれた作品。
- 唐花唐草蒔絵螺鈿説相箱
- 日本・江戸時代 慶長14年(1609) 根津美術館蔵
- 朝鮮時代(李朝)の螺鈿は日本に大きな影響を与えた。その特色である螺鈿によるリズミカルな牡丹唐草文が和様化され、蒔絵と融合した作例。