- 開館75周年特別展
円山応挙
「写生」を超えて - 2016年11月3日(木・祝)〜12月18日(日)
休館日 | 月曜日 |
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開館時間 | 午前10時‐午後5時 (入館は午後4時30分まで) |
入場料 | 一般1300円、学生[高校生以上]1000円 *20名以上の団体、障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料 *コレクション展「中国陶磁勉強会」の会期中(2016年9月15日〜10月23日)、ミュージアムショップにて前売り券(各200円引き)を販売します。 |
「円山応挙」展限定「またどうぞ券」 | 一般1100円、学生[高校生以上]800円 *販売期間11月3日(木・祝)〜12月17日(土) *会期中、展示替えがありますので、2回目以降ご来館いただくのにお得な割引入館券(またどうぞ券)をミュージアムショップで販売いたします。 |
会場 | 根津美術館 展示室1・2・5 |
円山応挙(1733〜95)は、「写生」にもとづく新しい画風によって、日本の絵画史に革命を起こした画家です。そんな応挙の「写生画」は、超絶的かつ多彩なテクニックによって支えられています。しかし近年、写生ないし写生画という言葉だけではとらえきれない応挙の多面性、作品世界のバックグラウンドが指摘されることも多くなっています。
本展は、応挙の生涯を代表する作品の数々を、根津美術館の展示空間の中であらためて見つめ直そうとするものです。あわせて、さまざまな可能性を秘めた若き日の作品、絵画学習の痕跡を濃厚にとどめた作品、そして鑑賞性にも優れた写生図をご覧いただきます。「写生」を大切にしながらも、それを超えて応挙が目指したものは何だったのかを探ります。
*前期展示は終了しました。国宝「雪松図屏風」、重要文化財「雨竹風竹図屏風」、「木賊兎図」、「龍門図」、「鵜飼図」等の展示は終わりました。
主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。
- 藤花図屏風 円山応挙筆
- 日本・江戸時代 安永5年(1776) 根津美術館蔵
- 総金地に描きだされた藤。幹や枝は「付立て」という技法で一見ラフに描かれながら、コントロールされた墨の濃淡が立体感を表している。白と青、紫の絵具を重ね合わせた斬新な花房の表現は、まるで西欧の印象派のようである。
- 雲龍図屏風 円山応挙筆
- 日本・江戸時代 安永2年(1773) 個人蔵
- 水墨技法を駆使して、龍という架空の生き物に圧倒的な存在感を与えた作品。右隻の龍の胴の部分、丸太のような肉の塊が目の前に迫ってくる驚異的ともいえる描写に注目してほしい。水蒸気をたっぷり含んだ大気が激しく渦巻く様子も、見事に描かれている。【後期(11/29〜12/18)展示】
- 秋野暁望図 円山応挙筆
- 日本・江戸時代 明和6年(1769) 個人蔵
- 藍色の靄の背後に秋草の群れが沈む夜明け前の情景。写生画を飛び越え、近代の日本画を先駆けている。【後期展示(11/29〜12/18)展示】
- 布袋・南天・芭蕉図 円山応挙筆
- 日本・江戸時代 明和2〜3年(1765〜66)頃 個人蔵
- 応挙と名乗る以前、30歳代前半の作品。私淑した画家・渡辺始興などからの影響がうかがわれると同時に、後の画風の萌芽も見て取れる。
- 写生図巻 円山応挙筆
- 日本・江戸時代 明和7年〜安永元年(1770〜72) 株式会社千總蔵
- 実物写生を清書した作品。数多い応挙の写生図のなかでも、一際生彩に富んでいる。応挙の優れた観察力と描写力が示されている。【会期中巻替えあり】
- 七難七福図巻 円山応挙筆
- 日本・江戸時代 明和5年(1768) 相国寺蔵
- 経典に説かれる七難と七福をリアルに描くことで、仏神への信仰心と善行をうながす目的で制作された絵巻。人間と自然の有様の諸相を卓越した描写力で描きだす、応挙の画業に重要な位置を占める作品である。【会期中巻替えあり】
- 2016年11月5日
- 講演会「応挙が目指した絵画世界」
- 2016年11月12日、19日、25日、12月2日、9日
- スライドレクチャー「円山応挙ー「写生」を超えてー」