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双羊尊そうようそん
背中合わせに2匹の羊を合体させ、口の開いた器を背に載せているような姿の尊である。尊とは、酒を供える盛酒器である。羊が背負っている器の胴には、大きく目を見開いた饕餮(とうてつ)のようにみえる獣面があらわされ、神前に供する器としての威厳を備えている。それを支える羊の身体は鱗(うろこ)状の文様で覆われ、脚の付け根には龍がとぐろを巻くなど、器表が隈無く文様でうめられている。ロンドンの大英博物館所蔵の双羊尊と本作のほか、同形の遺例はない。