- 伝 尾形光琳(おがたこうりん)作
- 日本・江戸時代 18世紀
- 1合
- 高5.1cm 奥行27.5cm 幅19.6cm
- [50036]
総体黒漆塗りで、蓋表の四方に削面(そぎめん)を大きくとった置蓋式(おきふたしき)の硯箱である。蓋表から側面にかけて金平(きんひら)蒔絵で大きく扇面をとり、その中に烏帽子(えぼし)に狩衣姿の業平といわれる公達(きんだち)があらわされている。狩衣、扇の骨などに厚い金属を貼りつける金貝の技法を大胆に用いた琳派の蒔絵らしい表現である。幕末に蒔絵師古満寛哉(こまんかんさい)が所持し、弟子の柴田是真(しばたぜしん)(1807?91)が制作した写しが添っている。