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- クシャーン時代 3世紀
- 石造(片岩) 1躯
- 高153.0cm
- [20097]
紀元1世紀半ば頃から3世紀前半にかけて、現在のパキスタン西北部に繁栄したガンダーラ美術は、それまで造形化されることのなかった仏の姿を表す先駆けとなったことで知られる。本像はその典型的な作品。体部に胸飾や護符紐(ごふひも)などの装飾品を身につける像容は、当地で制作された菩薩像に共通する特徴である。面部の目鼻立ちや、衣に刻まれた深い衣文の表現に、西方のヘレニズムあるいはグレコ・ローマの影響が顕著である。