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春日山蒔絵硯箱

  • 重要文化財

春日山蒔絵硯箱
かすがやままきえすずりばこ

  • 日本・室町時代 15世紀
  • 1合
  • 高4.9cm 奥行23.9cm 幅22.1cm
  • [50003]

足利義政遺愛の硯箱のひとつとして名高い作品である。被蓋造(かぶせぶたづく)りの硯箱を梨子地(なしじ)とし、蓋表に女郎花(おみなえし)や桔梗(ききょう)、薄、??(さるとりいばら)が生い茂り、三頭の鹿が佇む秋の野が満月に皓々(こうこう)と照らし出されている様を金研出(きんとぎだし)蒔絵と高蒔絵であらわしている。蓋裏には山中の茅屋(ぼうおく)で鹿の声に耳を傾けているかのような男が描かれている。文様の中に「盤(は)」「こ・と・尓(に)」「け」「連(れ)」の文字が葦手(あしで)の手法であらわされ、『古今和歌集(こきんわかしゅう)』巻4、壬生(みぶの)忠岑(ただみね)の歌「山里は秋こそことにわひしけれ 鹿の鳴く音に目をさましつつ」を暗示している。高度な文学的趣向を凝らした作品である。

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