2011/08/07 [NEZUNET会員特別ページ] コレクション展「水のある風景」


重要美術品 周茂叔愛蓮図 伝小栗宗湛筆 室町時代 15-16世紀
周茂叔は北宋の儒学者。周茂叔が舟をうかべて清廉の象徴である蓮を愛でる様は、文人の憧れの境地であった。明晰な描線とすっきりとした墨色が画面の清涼感を高めている。


寒江独釣図 珍牧筆 室町時代 室町時代 16世紀
芦原の汀で独り釣り糸を垂れて瞑想にふける人物。漁夫は、都市に生きる文人たちが理想とする隠逸のイメージを強く喚起するモチーフであると同時に、しばしば太公望のイメージが重ねられる。関東の水墨画家・珍牧の希少な作例である。


重要文化財 鑑瀑図 芸阿弥筆 室町時代 文明12年(1480)
轟き落ちる瀧の背後に建つ庵に向かう高士。瀧裏の洞窟はときに異界へ通じる道の入り口とも考えられた。足利将軍家に仕えた芸阿弥の筆になる現存する唯一の作例。端正な筆致と堅牢な構図に、南宋の院体画を学んだあとがうかがえる。


重要美術品 芦雁図 長吉筆 室町時代 16世紀
輪郭線をほとんど排除した柔らかな筆致で、芦の生える水辺に休む雁の群れを描く。背後には、わずかな淡墨と白い塗り残しによって、光を宿して広がる水面が表現されている。中国の画家・牧谿の画風に連なる作品である。