根津美術館

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終了コレクション展
遠州・不昧の美意識
名物の茶道具
2013年2月23日(土)~4月7日(日)
コレクション展 遠州・不昧の美意識
休館日 月曜日
開館時間 午前10時‐午後5時
(入場は午後4時半まで)
入場料 一般1000円、学生[高校生以上]800円
*中学生以下は無料
*コレクション展「新春の国宝那智瀧図」の会期中(2013年1月9日?2月11日)、ミュージアムショップにて前売り券(各100円引き)を販売します。
会場 根津美術館 展示室1

小堀遠州(1579~1647)と松平不昧(1751~1818)は、江戸時代を代表する大名茶人です。徳川三代将軍・家光の茶道指南役を務めた小堀遠州は、茶入の選定や、陶芸の指導を行い、数多くの優れた茶道具を世に送り出しました。その150年後、江戸時代後期の松江藩主・松平不昧は、茶道具の大コレクターとして名を馳せ、〈名物〉の格付けをした功績で知られます。また、不昧は遠州を尊敬し、その審美眼を高く評価しました。
本展では、所蔵品の中から、遠州、不昧ゆかりの茶道具約50件を付属品にいたるまで公開し、「綺麗さび」と称される遠州の好み、名物を選定した不昧の眼、両茶人の美意識を知っていただく機会といたします。

展示作品

主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。

陶磁重要文化財
丸壺茶入 銘 相坂 瀬戸
日本・南北朝?室町時代 14?15世紀
遠州遺愛の茶入で、端正な姿と変化に富んだ釉の景色が美しい。『古今和歌集』の「相坂の嵐のかぜはさむけれど ゆくへしらねばわびつつぞぬる」から「相坂」という銘が付けられた。
木竹
輪無二重切花生 銘 再来 小堀遠州作
日本・江戸時代 17世紀
当初は二か所に花を入れるための切口がある花生だったが、上部が破損。遠州はその部分を切り取り、このような姿にかえたことから「再来」と銘をつけた。遠州の創意がうかがえる作品である。
陶磁重要美術品
大井戸茶碗 銘 三芳野
朝鮮・朝鮮時代 16世紀
この作品のように、井戸茶碗の中でも大振りで丸い碗の姿をしたものは特に大井戸といわれ、最も格が高いとされる。不昧は、大井戸茶碗の名品を数点所有した。
漆工
村雲蒔絵棗
日本・江戸時代 19世紀
大名茶人・松平不昧が注文して作らせた棗。黒漆塗りの地に、初冬の景色を詠んだ和歌「村雲の跡なきかたも時雨るゝは 風を便りの木葉なりけり」が、金蒔絵で記されている。
陶磁重要文化財
堅手茶碗 銘 長崎 高麗茶碗
朝鮮・朝鮮時代 16?17世紀
釉や土が、磁器のように堅く焼き締まった高麗茶碗を、堅手と称している。遠州が所持し、後に不昧が入手、茶会に使用したという記録が残る。
陶磁重要美術品
獅子香炉 瀬戸
日本・室町時代 16世紀
千利休が、狛犬(こまいぬ)の口から後頭部にかけて打ち割り、香炉にしたと伝わる作品。遠州が所持した後、不昧に伝来した。不昧の所蔵品目録「雲州蔵帳」には「瀬戸獅子香炉」と記される。