白磁刻花蓮花文輪花鉢はくじこっかれんげもんりんかはち 定窯(ていよう) 中国・北宋時代 11世紀 1口 高8.2cm 口径21.8cm 底径6.8cm [41335] 全体を花の形にした鉢で、口を下にして焼成したため口縁の釉が剥がれ、そこに金属製の覆輪(ふくりん)が掛けられている。鉢の見込みには蓮花(れんげ)文を深めの片切(かたきり)彫りで施し、これに櫛目状の細い刻線文を加えて細部を表現するところなどは、北宋後期に位置するものと考えられ、最も優れた作品と言えるものである。定窯では、まず無文の器が焼かれ、ついで11世紀中頃からこのような片切彫りの文様の施された作品が始まったことが、幾つかの紀年墓から出土した定窯白磁の作品から明らかになっている。