- 企画展
〈対〉で見る絵画 - 2020年1月9日(木)~2月11日(火・祝)
休館日 | 毎週月曜日 ただし1月13日(月・祝)は開館し、翌14日休館 |
---|---|
開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入場料 | 一般1100円 学生800円 *20名以上の団体、障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料 |
会場 | 根津美術館 展示室1・2 |
東洋の絵画には、2幅対(ふくつい)や3幅対など、複数の掛幅からなる対幅や、右隻と左隻で1双となる屏風など、〈対〉で成り立つ作品が数多くあります。対幅は全体としてだけではなく、単幅や異なる組み合わせでも鑑賞できる性質をもっています。そのため、伝来の途中で4幅対が2幅ずつに分割されたり、あるいは逆に別々の作品が組み合わされて対幅に仕立てられるということもありました。
この展覧会では、「〈対〉で見る絵画」の各幅・各隻相互の連続性や独立性、対比のおもしろさや全体の完結性など、その見どころの多様さをお楽しみいただきます。絵画と同じように、刀装金具に表された対の図様にもご注目ください。
主な展示作品のご紹介です。出品リスト(PDF)のダウンロードはこちらから。
- 梟鶏図 狩野山雪筆
- 紙本墨画淡彩 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵
- 極端に湾曲した松の枝にとまる夜行性の梟(ふくろう)と、竹を背景に画面を斜めに走る屋根の上で朝を告げる鶏(にわとり)。それぞれの眼の表情がおもしろい。左右の幅で、構図やモチーフにさまざまな対比をしかけ、対の関係を強調している。
- 吉野龍田図屏風
- 紙本金地着色 日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵
- 右隻に画面いっぱいに枝を伸ばした満開の桜の古木を、左隻に錦のごとく紅葉した楓の大木を配し、それぞれの枝に翻る短冊に桜・紅葉を詠んだ古歌を書く。春と秋、吉野と龍田という異なる季節と名所が対比されている。
- 龍虎図屏風 雪村周継筆
- 紙本墨画淡彩 日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵
- 龍虎は四神のうちの東と西の方角を司る霊獣で、実力の伯仲(はくちゅう)する二人のライバルのたとえとなった。戦国武将や禅僧の間で好まれ、しばしば1双の屏風や2幅対の掛物に描かれる。
- 太公望花鳥図 楊月筆
- 紙本墨画 日本・室町時代 15世紀 根津美術館蔵 小林中氏寄贈
- ほとけや仙人や伝説上の人物を中心に、左右に花鳥や山水を配した3幅対はわが国独特の形式で室町時代以降流行した。本尊と脇侍という仏画の三尊形式を踏襲したと考えられる。
- 2020年1月25日(土)
- 講演会「繋げる画面・較べる画面」
- 2020年1月17日(金)、
31日(金) - スライドレクチャー「〈対〉で見る絵画」